元気な函館
      エスイーシー




日時 2000年9月20日(水)16:30〜
場所 エスイーシーSI事業本部
訪問者 函館中部高校パソコン研究部員  2年原井彰弘・田中秀和 +顧問関川
 「函館の元気企業」ということで私たちがまず思い浮かべたのは、やはり今話題のIT関連の企業です。
 エスイーシーは、函館の街の中で採用数が多い企業ということで春のニュースで紹介されており、また3年前に学校ホームページを無料で開設させてくださった経緯もあり、その活力の源を知りたいということで選びました。
 当日は、本社ニューメディアビル(函館市末広町)でSI営業部部長の佐藤真紀夫さん(中部高校OB)をはじめ6名の方に対応していただきました。
 エスイーシーは、約30年前に各企業体の業務電算処理を請け負う業務を始め、今ではマルチメディア開発事業、情報処理開発事業、OA事業・SI事業など幅広い業務を手がけている会社です。




来春の採用予定数は何人ですか?

今現在、会社としましては、30〜35名というところです。試験は随時行っております。

倍率(=入社人数/希望人数)はどのくらいですか?

会社の募集人数というのは、ある程度の基準であって、会社が必要とする人材があれば、それなりに対応します。だから、倍率というのは、最終的に年間で何名試験を受けて何名入社したかという事になりますね。ほとんどこちらの方では技術力という事で募集しているので、そのような学校を卒業している方などが対象となるのですが、学校試験を受けに来られる方の中には全く経験のない方もおりますので、そのような方も含めますと、最終的な倍率は2倍くらいですかね。

最近2,3年見てきますと、去年・一昨年あたりは50〜60名の募集に対して120〜130名の応募がありました。今年は若干募集人数を少なくしていまして、倍率は最終的に2倍くらいになりそうです。

社員の出身地はやはり函館が多いのですか?

会社としましては、IターンやUターンという形で函館で働きたい方は、函館に戻ってきて働いて欲しいと考えています。今は札幌の学生さんが札幌で就職したいという事で、当社の方に来られますので、そのような形で、足りない人材を道内各地から採用しています。しかし、7,8割は函館ですね。

やはり、年功序列でしょうか?

私どもの会社は技術職の集まりですから、モノの開発には個人差がものすごくあります。将来は、実力主義という事で、プロ野球選手のような契約制にしたいと考えています。

個人の能力の差はどのくらいですか?

一般的に4:1と言われています。ただ、生産性には量的なものと質的なものがありますから、なかなか単純な捉え方はできません。それほど才能がなくても身体が頑丈で量をこなせる人もいますからね。

Uターン社員が多いとしたら、函館の良さ・魅力は何でしょうか?

私が実際にUターンで帰ってきたのですが、函館は離れてみてその良さが分かりました。函館に住んでいる人はその良さが実感できないかむしれませんが。一緒に東京で働いていた人々から話を聞いても、函館というのはやはりイメージが良いそうです。当然自然も良いし、それ以上に住環境が良いです。東京にいる場合と比べて、同じ家賃で豚小屋と大きいマンション位の違いがあります。あと、通勤時間が掛けるという問題も、函館だとほとんどありません。それで、帰ってきて良さを実感するわけです。

IT産業といえば現代の花形産業ですが、これからの見通しはどうですか?

全体的に言えば、そのような事でしょうね。おそらく、これから家庭内にももっとIT技術がどんどん入ってきて、家電などももっと変化して行くでしょうね。あるいは、車なんかもそうでしょうね。例えば、自動的に車間距離をとって、ブレーキを掛けるという仕組みが最近ありますが、そのような物も、陰ではIT技術が生きているわけですね。だから、これは全体的には間違いないと思います。けれども、その中での個々の企業同士の競争というのは、ますます熾烈になるでしょう。だから、残って行くところと、淘汰されて行くところに分かれますね。個々の企業にとっては、それなりの実力を持っていないと生き残るのが厳しいでしょう。

この仕事の面白さや難しさは何ですか?

私は以前この会社でプログラムの開発をしていたのですが、お客様の言われた事に基づいてシステムを組んで行くわけですが、それを欲している人間とつくる人間の考え方は違うので、こちらは良いものをつくったつもりでも、お客様からしてみると、もっともっと違う事で望まれる場合がよくあります。最初の頃は「頼まれた通りの物をつくってあげているのにどうして満足しないの?」という自分本位な考え方だったのですけれども、だんだん先取り先取りという感じで、お客さんの望んでいる以上の事を先に考えてつくって、お客さんが喜んでくれる事が嬉しいですね。

私は10月からプロバイダー事業を担当していますけれども、システムの場合ですと何人か限られたシステム関係の担当者とお話をするわけなのですけれども、インターネットの場合ですとお客さんがずっと下のレベルまでさがってくるんですよ。つまり、プロバイダーで契約している学生さんを含め、いろいろな人がいるんですね。だから、そういう人に対応する接し方なども千差万別で、その辺の楽しさもありますが、今は楽しさより厳しさの方が強いですね。全ての人がインターネットの接続の仕方とかを理解しているわけではないので、簡単な事なんだけれども文句を言ってくるといった場合もあります。それに対してうまく受け答えできた時に、「ありがとうございました。」というような答えが返ってくると、「やっていて良かったな。」と感じます。

ソフトウェアをつくる場合、納期の前は残業で大変だと聞いた事がありますが、それは本当ですか。

その辺はやっぱり厳しいですね。夜の9時、10時、もっと遅くまで明かりが付けいている事もありますね。しかし、何でもそうですけど、やり遂げた時の喜びはあります。それから、モノをつくったりサービスを提供したりする時に、それを使ってくれる人達が、「これをつくってもらってよかった」や「ああ、このサービスを利用してよかった」と言ってもらえた時ですね。大きい物でも小さい物でも、それはつくった人の喜びや提供した側の喜びになります。

皆さんはNHKで毎週火曜日の夜9時15分からやっているプロジェクトXという番組を知っていますか?あれは我々の仕事よりもっと規模の大きい、日本の専門のいろいろな開発プロジェクトの裏話みたいなものですが、私たちとは規模が違いますが、やはりモノをつくる場合には基本的にあのような事をみんなやっているわけです。ですから、喜びなどは似ていると思います。面白さとか、……そういう事はあまりありませんけれども、たまにはあります。

本校の生徒はほとんどが大学へ進学するわけですが、将来この系統の企業に就職する場合、大学時代や高校時代に身に付けておく事は何ですか?

こういう仕事ですと、お客様と接する人もいるにはいるのですけれども、システムの開発となると、コンピュータに向かいきりになってプログラムをつくるというケースもかなり多くなります。そうした場合に、人と話ができないような人間になる人も中にはいます。だからたくさんの人と接するという部分もかなり大事だと思います。あと、身に付けておく事は体力です(笑)。徹夜もしますからね。

テクニカルな事にはなるべく偏らない方が良いと思います。そのような事に関しては、会社に入ってから自分の上司の指示に従ってだんだん身に付けて行けば良いと思います。大学で学んできた事とは全然イコールじゃないので、勉強してきた事が全く役に立たないという事もかなりあります。

それから、一見逆だと思われるかもしれませんが、国語力も大事だと思います。人に教わる、または教える時のコミュニケーションでは日本語を使いますね。あるいは、お客さんとコミュニケーションをとって、お客さんが言いたい事を理解する。これも、コミュニケーション能力が必要ですから、やはり、最低限の国語能力がないと何もできませんね。更に、これから、世界のいろいろな人々と仕事などをするという事が、どんどん普通になってくると思いますので、そういった場合には、やはり、もう一カ国語くらいは話せた方が良いですね。あとはやはり体力・気力ですね。生命保険・損害保険・商社などはやたらと体育会系の人間を好む傾向があります。なぜかというと、彼らは、言葉遣いもきちんとしていて体力もあり、協調性もあって、一人の社会人として基本的な部分が常に備わっているからです。だから、勉強ばかりに走るのは、その辺でも良くないかなと思います。大学に行くと分かると思いますが、彼らはあまり勉強できませんから、例えば試験があった時、答案を回したりという事もすると思うんですね(笑)。しかし、その分社会性は備わっていると思いますね。

 今回の訪問では、地元の我々には余り分からなかった、「SEC」という会社の大きさや地元に果たしている役割が分かりました。
 また、こういう仕事でも人とのコミュニケーション能力が大切、という指摘が意外であり、また国語の力が必要だ、というのもメールを書くときなどに感じています。
 会社の人の話を直接聞けたのは大変貴重な機会でした。

今回取材させていただいた会社
社名 株式会社エスイーシー
創業 昭和44年10月
資本金 4000万円
代表者 取締役社長 沼崎弥太郎
従業員数 480名 (平成10年4月現在)
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